
プロと協働
協働と共同、どう違うのか?といつも思うのですが、英語ではCollaborationとかTeam Based careと呼びます。以前にも書きましたが、現代医療のように複雑な状況が増えて、これを無くして国民の健康は成し遂げられない世の中になりました。
で、カピパラさんは協働と各専門の自律を混同されています。
「看護師だけでなく他の医療従事者も教育の高度化が実現しつつあるなか、完全専門職としての自律は、専門職にとってさほど重要なことではなくなり、いつの間にか世界のありようは再構築されました。(しつこいようですが)多種多様な専門職がこぞって完全専門職になることが、患者や当該専門職の幸せに直結するかというと、そんなことないのでは? ということにみんな気づき出したのです」
このくだりもどこで根拠づけているのか私には理解できません。各プロの自律は重要です。それについては先日までのシリーズで書きました。
そしてプロの自律はプロの幸せとか患者の幸せと関連しているなどと語られることはありません。
「そもそも患者が入院したいのか退院したいのか、手術を望むのかという患者の意思(自律性)を尊重、、、」これは患者の自律性ではなくて意思表示です。この辺りのくだりはいかに医師中心の医療が横行しているかが現れています。
「DPCや診療報酬やガイドライン、病院内のマニュアル、クリティカルパスの普及により「自分流」の治療はできなくなっています。」
はて自分流とは?EBPではない医療ですよね。科学的根拠のないケアを提供している医療者が日本には存在しているのと認めるのですか?やはりあげっぱなし免許では恐ろしい現実しかないのですね。
正直この記事には一行、一行????と思うところがありすぎです。重箱の角を突くような真似はしたくないのですが、言葉の力は絶大ですから。間違った言葉や考えが一人歩きをしてもらっては困るので今回ここで書くことを決めました。もっとシリーズを書くつもりでしたが、やめました。論理的でもなく根拠もないこの記事を間に受けないでください。
ある程度の地位がある方の言葉だからといって鵜呑みにしてはいけません。いつでもクリティークできる力。質問できる力。意見できる力。そのためには目の前にあるものをそう言うものだと鵜呑みにする習性を正すこと。真実や良いものはそうやって築かれていくのです。肩書きに惑わさられずしっかり目を見開いて!そんな看護界を作っていきましょう。
